「中の人」が出てきて「母親」「父親」になり、
生活ががらりと変わった、という方も多いかと思う。
愛しい、可愛い、と愛情が湧き上がる一方、
この子の発達は大丈夫かしら、
私の育て方で「合ってる」のかしら、と
不安も尽きない毎日ではなかろうか。
かくいう我が家もちょろちょろぼーずが2人。
そして冬にはもう1人増える見込み。
エゾチルベビーの仲間入りだ。
さて、私は一応女性であるので、男の子の行動がさっぱり理解できない。
息子よ、なぜそこで飛び降りるのか。
息子よ、なぜそんなものを鼻に突っ込むのか。
息子よ、なぜそこで…っ!
の連続。
怒鳴りまくり、追い掛け回し、精根尽き果て
へとへとの毎日を送っている。
自分の時間なんて、トイレの中にすらない。
叱らない育児法?
無理無理!
叩いてはいけません?
いやー絶対無理!
握った拳を振り上げないように自分を抑えるので精一杯!
なぜうちの子はこんなに落ち着きがないのか。
私の接し方が悪いのか?と行き詰まること多々。
子どもたちが愛しいと思う感情とは別に、
自分のボロボロのいでたちに愕然とし
「子どもなんか産まなきゃよかった…」
とネガティブ感情が渦巻くことも一度二度の話ではない。
そんな私に目から鱗だった言葉がコチラ;
「子育ては本能ではありません。
妊娠・出産・授乳は本能ですが、子育ては本能ではありません。
子育てを本能だと考えるから、
母親の悩みは深まるのです。」
京都で子どもの玩具店を営みながら、
絵本の翻訳や執筆、講演をされている
「きっずぱふ」の岩城俊之さんの言葉だ。
あ、間違っているんじゃないんだ。わからないだけだったんだ。
親、地域、周りのひとにどんどん助けてもらえばいい。
「母親」なんて今までやったことないんだから、
理想像を作り上げてがんじがらめにならなくても、
子どもと一緒に学んでいけばいいんだ。
そう思ったら、ちょっとだけ、気持ちが楽になった。
「正解」も「満点」もない。
マニュアルもない。
予測不可能なこの「育児」という学びの場を、
楽しめるようになれればいいと思う次第。
まだまだその領域には達してない未熟者ではあるが。
※ちなみに画像は岩城さんの翻訳図書「メチャクサ」の表紙。
メチャクチャくさいヘラジカのお話である。男子大喜び。