お知らせ
2022年11月29日

喫煙と妊娠高血圧症候群(HDP)関連に関する遺伝子解析が始まります

喫煙と妊娠高血圧症候群(HDP)との関連について、遺伝的要因が関係するかを調べます(注1)。これまで、海外では喫煙がHDPのリスクにはならない可能性が報告されていましたが、日本の妊婦さんでは、喫煙とHDPとの間に関連が認められ、人種によって違いがあると推測されます。本研究で日本人独自の喫煙のリスクについて遺伝的要因を明らかにすることができれば、HDPの予防に役立てられると考えます。

注1:本研究は、「国立研究開発法人日本医療研究開発機構成育疾患克服等総合研究事業「出生コホート連携に基づく胎児期から乳幼児期の環境と母児の予後との関連に関する研究」(研究代表者:東北大学 栗山進一 教授)」として実施している研究内容の一部です。

北海道スタディ大規模コホートについて、既に収集済みの情報を用いて解析します。ゲノム情報については、広範囲な遺伝子領域を予測して補完(インピュテーション)した情報を用います。ゲノム解析により、喫煙とHDPとの関連について遺伝的要因を検討します。また、北海道スタディ大規模コホート研究のデータと他機関でのデータの統合解析を計画しています。

上記の解析を実施するために北海道スタディ大規模コホートの参加者さまの妊娠出産時のデータが東北メディカル・メガバンク機構のスーパーコンピュータ内で一時的に管理されます。なお、データは個人を識別できないよう暗号化されています。成果はまとまり次第、みなさまにご報告いたします。

本研究におけるデータの他機関との共有について、ご自身のデータを利用してほしくない場合は、2022年12月29日までに、下記問い合わせ先までご連絡をお願いいたします。

※ 参加者様には、今回のデータの共有を拒否することにより不利益が生じることはありません。また、今回のデータ共有を拒否したとしても「環境と子どもの健康に関するモニタリング調査」への参加を取りやめることとはなりません。今後とも研究へのご協力をお願い致します。

【お問い合わせ先】

北海道大学環境健康科学研究教育センター内 北海道スタディ事務局

☎ 011-706-4749

✉kodomo@cehs.hokudai.ac.jp