みなさん、こんにちは
今回は池野が担当します。
エコチル調査はリクルートを開始して1年8カ月になりました。
調査に参加されている赤ちゃんも、
早くに生まれたお子さんは1歳を過ぎます。
先日、1歳までの赤ちゃんのしぐさについて、
発達の視点から書かれた本を見つけました。
赤ちゃんのしぐさは不思議がいっぱいで、
ご家族は一喜一憂されていると思います。
なぜそのようなことをするのかわからないしぐさがたくさんありますが、
その一つ一つに日々の成長の証しや
発達過程の通過点といった意味があります。
その一例をお話ししましょう。
さゆりちゃん(仮名、11か月)は、
机に身を預けながら積み木遊びをしています。
お母さんはその姿に安心し一息つこうとラジオをつけると、
ビートルズの曲がかかってきました。
すると、さゆりちゃんが流れてきた音楽に合わせ、
腰をクイックイっと動かし始めました。
おむつをした小さなお尻が右に左に揺れ、
不安定ながら膝も上下して、リズムに乗っている感じ。
それを見たお母さんは「プッ」と吹き出し、おかしなダンスに大笑い。
さゆりちゃんは、言葉にならないけれど
「キャッキャッ」
「ア~ア~」
と声もあげ、実に楽しそう。
お母さんも一緒になってリズムをとり、
(さゆりは将来ダンシイング・クウィーンかしら?)
と大きく夢を膨らませたのでした。
これはフィクションですが、似たようなしぐさを目にした方は
沢山おられると思います。
私たちは、リズムを耳にすると、無意識のうちに体が動いたり、
拍子をとりますが、赤ちゃんも自然とそうした動作をするようになります。
だいたい“たっち”ができるようになった頃に、
大人も認めるくらいの動きになって現れます。
これは、聞こえた音が赤ちゃんの聴覚を始めとした感覚器官を刺激し、
赤ちゃんも快いリズムに合わせて
体を動かせるようになったというわけです。
リズムには自然と人を引きこむ力、魅力があります。
音楽はジャンルを問わず、心地よさを感じさせ、
その気分は言葉を抜きにした一体感をもたらします。
生活の中にリズムを取り入れることは、
赤ちゃんと一緒に楽しめるひと時を持つきっかけになると思い、
ご紹介しました。
エコチル調査北海道ユニットセンタ−
北大環境健康科学研究教育センター 池野 多美子
*イラストはこちらの素材サイトからお借りしました*