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お母さんの代謝遺伝子の違いと妊娠中の喫煙が出生体重に関係する?

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コチニンって何ですか?たばこの煙との関係は?

たばこの煙には約4000種類の化学物質が含まれ、この中の一つにニコチンがあります。ニコチンは体内でコチニンに代謝(次々と物質を作り変えること)されるため、コチニンを測定することでたばこの煙の量を推定することができます。たばこの煙に含まれる発がん性の多環芳香族炭化水素は、体内に入ると芳香族炭化水素受容体(AHR)にくっついた後、細胞の核内でシトクロムP450 (CYP1A1)によって代謝されます。AHRやCYP1A1の遺伝子には個人差があり、代謝されやすい人と代謝されにくい人がいます。お母さんの代謝遺伝子の違いと妊娠中の喫煙が出生体重に関係するかを調べました。

分かったことは何ですか?

調べた結果、多環芳香族炭化水素が代謝されやすい遺伝子をもつお母さんから生まれたお子さんは、コチニン量が増えるほど出生体重がより小さくなりやすいことがわかりました(図1)。

この研究からのメッセージとしては?

多環芳香族炭化水素の代謝のしやすさの違いは、妊娠中の喫煙と出生体重との関係に違いをもたらすことが分かりました。お母さんの遺伝子による個人差は変えられないものなので、お子さんの出生体重に対しては、妊娠中に能動喫煙だけでなく、受動喫煙もまた出来るだけ少なくすることが重要です。

出典:Kobayashi S, et al. Combined effects of AHR, CYP1A1, and XRCC1 genotypes and prenatal maternal smoking on infant birth size: Biomarker assessment in the Hokkaido study. Reprod Toxicol 2016; 65: 295-306.
Kobayashi S, et al. Modification of adverse health effects of maternal active and passive smoking by genetic susceptibility: Dose-dependent association of plasma cotinine with infant birth size among Japanese women-The Hokkaido Study. Reprod Toxicol 2017; 74: 94-103.

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