受動喫煙が赤ちゃんの体重、身長、頭囲に影響すること

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妊娠中のお母さん本人が吸わなくても、一緒に住んでいる人がタバコを吸うと、お母さんもタバコの煙を吸ってしまいます。こうした受動喫煙の影響を調べるため、北海道スタディでは、妊娠中のお母さんの血液中に含まれる「コチニン」を調べました。
コチニンは、タバコの煙に含まれる「ニコチン」が体内に入って、作られる物質です。「配偶者の1日当たりの喫煙本数」「同居する喫煙者数」「1週間当たりの受動喫煙頻度」が増えるほど、タバコを吸っていない妊婦さんのコチニン濃度は増加。タバコを吸っていないのに、タバコを吸ったのと同じ状態になることから、周囲の人たちの喫煙にも注意が必要であることがわかります。次に、タバコを吸わない妊婦さんの血液中のコチニン濃度を4つのグループに分けて検討しました。
コチニンの血中濃度の一番低いグループ①と、濃度が一番高いグループ④を比較すると、赤ちゃんの出生時体重は61.4g、出生時身長は0.6cm、出生時頭囲は平均より0.6cm 小さいことがわかりました。
また、男女別でみると、グループ①とグループ④では、男児では出生時体重が70.0g、出生時頭囲が0.5cm 小さくなり、女児では、出生時身長が0.8cm 小さいことがわかりました。
こうした結果から、妊婦さん本人の喫煙だけでなく、受動喫煙でも赤ちゃんの出生時体重が低下することがわかりました。今後は、環境と遺伝子の組み合わせによる影響についても検討する予定です。

(Sasaki et al., Sci Total Environ, 2012. 厚生労働科学研究費 平成24 年度報告書)