せきの対処法

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せきの対処法

「せき」はこどもの病気の症状でよく見られます。
「せき」、呼吸困難の対処法について参考にして頂けたらと思います。

・「せき」とは
「せき」は気道内に存在する分泌物や異物を除去するための生理的な反応です。代表的な原因に呼吸器の感染症、ぜんそくがあります。こどもは大人に比べ気道が細く、気道壁が弱いため、たんを排出するのが大人に比べて難しく、「せき」が出やすいという特徴があります。
・家庭でできる治療について
安静・保温を保ってください。清潔な空気を加湿し(口元に蒸しタオルなどをあてると楽です)、室温も朝・夕であまり差がないように調整してください。家庭内での喫煙は絶対にやめてください。煙の刺激でさらに「せき」・呼吸困難がひどくなります。
「せき」がひどくて食事が取れないときも、水分は頻回に摂取させて、たんが硬くならないようにしましょう。
・緊急を要するとき
以下の症状が見られるようでしたら緊急を要します。入院が必要な重症例が非常に多いため、できるだけ速やかに小児科を受診してください。

1)呼吸が苦しそうなとき
●呼吸がはやい(多呼吸)
●息を吸うときに胸のふくらみが弱く、鎖骨の上、のどの下、肋骨の間・下がくぼむ(陥没呼吸)
●呼吸のときに鼻の穴をヒクヒクと広げる(鼻翼呼吸)
●息を吸うときに胸がくぼみ、おなかがふくらむ(シーソー呼吸)
●息が苦しくて横になれず、上体を起こしてしまうとき(起座呼吸)
●顔や唇の色が青いとき(チアノーゼ)
●呼吸にともなって、ゼーゼー、ゼロゼロ、ヒューヒューと音がするとき(喘鳴(ぜんめい))
●走ったあとのように肩で息をするとき
●せき込んでとまらないとき
●普段に比べて顔色、手足の色がわるいとき

2)発熱をともないグッタリしているとき

3)脱水があるとき
●「せき」がひどく、嘔吐が見られるなど水分摂取が不十分で、口の中や皮膚が乾燥し、おしっこの数が減少しているとき

4)他に特殊な状態で緊急を要するものとして
●気管内に異物が入った場合(突然の「せき」や喘鳴(ぜんめい)が出現します。)
●犬のほえる声のような「せき」、オットセイの鳴き声のような「せき」、声がかすれる・出ない、息を吸うときにヒューヒュー、ゼーゼーと音がし呼吸困難を伴うとき(クループと呼ばれるのどの奥、声帯付近が腫れる病気の症状で緊急を要します。)
●生後6ヶ月以前の喘鳴(ぜんめい)・呼吸困難(脱水、呼吸困難になりやすいので緊急を要します)
●連続して続く「せき」(百日せきの症状のことがあり、乳児期の百日せきは呼吸を止めてしまうことがあり、注意が必要です。)
病院を受診したときに医師に伝えて欲しいこと

・いつから始まったか?
・どのようなときに始まったか?(食事中から、運動中からなど)
・一日中続く「せき」か?発作性の「せき」か?
・「せき」の出やすい時間帯について
・悪化しているか、改善しているか?
・水分は取れているか?最後の排尿はいつか?(脱水の程度を知るのに参考になります)
・予防接種歴(百日せき・BCG、母子手帳があるとよいです)、アレルギー疾患の有無、今までに罹ったことのある病気、現在治療中の病気と治療薬について(お薬手帳があるとよいです)
・ご家族のアレルギー疾患の有無、喫煙者の有無、結核患者の有無

参考文献
イラストによるお母さんへの病気の説明と小児の診療 解説編 (南山堂)
小児疾患の診断治療基準 小児内科2001 Vol.33増刊号 (東京医学社)
小児の治療指針 小児科診療第65巻増刊号 2002 (診断と治療社)