北海道スタディの目的

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環境と子どもの健康に関する 北海道研究【北海道スタディ】(通称:モニタリング調査・環境ホルモン調査)の概要

2001年から 「環境と子どもの健康に関する北海道研究(以下北海道スタディ)」を立ち上げ、約15年間調査を行なってきました。そして、この調査の実績は、環境省「エ コチル調査」の先駆け的なモデル研究として評価されています。これは、子どもの健康に対する環境要因の影響を調査する必要性の高まりと、これまで日本では 胎児期の化学物質等の曝露にスポットを当てて出生前から追跡をした研究が、ほとんどなかったことから始められた研究です。

北海道スタディ は、2つの出生コホート調査(同じ集団を数年間にわたり追跡する調査)で成り立っています。北海道大学医学部、札幌医科大学、旭川医科大学の道内3医科大 学の協力のもと、北海道内40ヶ所の産科病院が対象となる2万人規模の「北海道大規模コホート」と、札幌市内1産科病院で514人を対象とした「1病院 ベース詳細コホート」です。

この2つのコホートの特徴は、次の四つに集約されます。

(1)一般的な日常生活の行なわれている環境での環境要因の影響解明に焦点を当てたこと。

(2)母体血や臍帯血などを採取保存することによって、胎児の器官形成期などの環境要因について、正確な測定分析を行なえること。

(3)先天異常、体格、神経行動発達、甲状腺機能、免疫機能など様々なアウトカムに対して正確な曝露測定に基づくリスク評価が可能であること。

(4)ハイリスク群の発見とその予防対策の検討が行なえること。

具体的には、「北海道大規模コホート」では、器官形成期の妊娠13週未満に母体血の採取と初期調査、妊娠後期には母体血の採取、出産時には母体血と臍帯血の採取と新生児個票、生後は、環境要因との関係の自記式質問票の追跡調査をしており、現在も調査継続中です。

ま た、「1病院ベース詳細コホート」は、妊娠23~35週の母親の母体血の採血と食生活や化学物質曝露の初期調査(喫煙、飲酒、カフェインなど)を行ないま す。出産時には臍帯血と母親の毛髪の採取と病院カルテからの転記、生後1ヶ月には母乳の採取、6ヶ月以降は子どもの神経発達への影響を図るために一定の時 期に詳細な対面調査を行なっています。また、就学時以降は、子どもの行動発達調査、他にも出生後の感染症やアレルギーなどの免疫系の影響も調査中です。

さらに11歳~を対象に第二次性徴への影響についても調査を開始しました。

研究進捗及び成果につきましてはこちらをご覧ください。