研究者(代表者)からのメッセージ

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化学物質の子どもへの影響、特に妊娠中の曝露による次世代影響に世界的な関心が高まっています。にもかかわらず、日本ではこれまでに胎児期曝露に焦点をあて、出生前から追跡した研究はほとんどありませんでした。そこで私たちは2001年から、”環境と子どもの健康に関する北海道研究”を立ち上げ、胎児期の母の血液、分娩時の臍帯血などを長期保存し、先天異常、出生時体格、神経発達、アレルギー疾患などと環境曝露との関連についての調査を15年間行ってきました。

北海道地域の環境曝露の特徴として、農業生産量が多く、特に作物の種類が多様であるため農薬曝露人口が多いこと、また日本の中で最も寒冷地にあるため、住宅の気密性・断熱性は極めて高く、子どもや妊婦は室内環境の影響を受けやすいことがあげられます。自然が豊かな北海道で、長期的な研究に取り組み、子どもの健康や安全の課題に取り組む意義は大きいと考えています。

本研究は臨床家と環境疫学専門家の協力で進めています。このような地域をベースに胎児期から立ち上げ,環境リスク評価を行っている研究は,最近増えてきていますが,本研究はその先駆け的な位置づけになります。今後,遺伝と環境の両面からのアプローチで予防医学的な数多くの成果が出ることが期待されます。これまでのご協力にあらためて感謝すると共に,引き続き皆様のご協力をお願い申し上げます。

 

研究代表者 岸 玲子