溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)について

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 溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)とは、A群β溶血性連鎖球菌(ベータようけつせいれんさきゅうきん)という細菌が引き起こすこどもに多い病気です。

咳や唾液によりうつり、幼稚園・学校での集団感染や、家庭内感染が見られます。溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)の多くはのどの感染症(いんとう炎、へんとう炎)をおこし、急激な発熱・のどの痛み・頭痛・腹痛・嘔吐などの症状が出ます。のどが真っ赤に腫れ、くびのリンパ節がはれ、苺舌(いちごじた)といって舌の表面が赤くブツブツになります。3歳以下では高熱はまれで、普通の風邪との区別が困難です。(診断にはのどの検査が必要になります。)また溶連菌性のいんとう炎・へんとう炎にともなって、わきの下・くびの周り・股(また)の部分などのやわらかい部分に赤いかゆみを伴う発疹(ほっしん)が出ることがあります。顔面では額や頬は赤くなりますが、口の周りは発疹(ほっしん)が出現せず白く見えます。発疹(ほっしん)が出てから7日くらいしてから皮膚がぽろぽろ皮むけすることもあります。
以上のほかにも、皮膚感染を起こすこともあります。

続発症(ぞくはつしょう)について

溶連菌それ自体が起こす感染症状のほかに、溶連菌感染後時間がたってから発病する以下の続発症(ぞくはつしょう)もあります。

糸球体腎炎(しきゅうたいじんえん):血尿、尿量減少、むくみ、リウマチ熱:発熱、関節の痛み、心臓の病気など

検査・治療について

検査はのどを綿棒でこすって、溶連菌がいるかいないか調べます。
溶連菌がいたら抗生物質を10~14日間と長めに内服します。抗生物質を飲むと4~6日くらいで熱も下がり、のどの痛みも良くなりますが、抗生物質をすぐ中止すると再発しやすいこと、また続発症(腎炎やリウマチ熱)を防ぐために、主治医の指示に従って最後まで内服することが大切です。(症状が治まったからといって自分の判断で途中で抗生物質を中止しないでください。)また、腎炎の合併がないか調べるための尿検査を主治医の指示に従って2~3週後に受けてください。

注意
のどが痛いときは、熱いもの、味の濃いもの、すっぱいものはのどにしみて痛いので避けてください。また水分を十分に取らせましょう。家族内感染が多いので、家族(特に兄弟)の検査も必要です。(無症状でも保菌していることがあります。)また何回でも感染することがあります。

参考文献
小児疾患診療のための病態生理1 2002 Vol.34増刊号(東京医学社)
小児疾患の治療診断基準 2001 Vol.33増刊号(東京医学社)
小児科診療、小児の治療指針 2002 Vol.65増刊号(診断と治療社)
イラストによるお母さんへの病気の説明と小児の診療解説編第2版(南山堂)